【ベース ピック弾き完全攻略】初心者も脱却!引っかからないコツ、フォーム、音作りまでプロが徹底解説

ベーシストの皆さん、こんにちは!

ミューキャンミュージックスクールのオンラインベース教室です。

「ピック弾きって難しそう…」

「指弾きとどう違うの?」

そんな疑問を抱えていませんか?

ベースの演奏方法には大きく分けて指弾き(フィンガーピッキング)とピック弾きの2種類があります。

どちらも魅力的な奏法ですが、それぞれに特徴があり、

使いこなすことであなたのベースプレイは格段にレベルアップします。

今回は、ピック弾きに焦点を当て、その魅力を深掘りするとともに、

あなたのピック弾きに関する悩みを解決し、

もっと楽しく、もっと自由にベースを弾けるようになるためのヒントをたっぷりご紹介します!

1. ベースのピック弾きと指弾きの違い

ベースを弾く上でまず悩むのが

「指弾きとピック弾き、どちらを選べばいいんだろう?」

という点ではないでしょうか。

結論から言うと、どちらが優れているということはなく、

それぞれに異なる魅力と適した音楽ジャンルがあります。

指弾き(フィンガーピッキング)

  • 特徴: 指の腹や爪を使って弦を弾く奏法です。
  • サウンド:
    • 暖かく、丸みのあるサウンド: 指の肉厚な部分で弦を弾くため、アタックが柔らかく、包み込むような温かいサウンドが特徴です。
    • サステインが長い: 指の接地面積が広く、弦の振動をしっかりと捉えるため、音が伸びやすい傾向にあります。
    • 音色の変化がつけやすい: 指の当てる位置や角度、力の入れ具合によって、細やかなニュアンスや音色の変化をつけやすいのが魅力です。
  • メリット:
    • グルーヴの表現がしやすい: 指のタッチによって、より人間的な揺らぎやグルーヴ感を表現しやすいです。
    • 幅広い表現力: スラップ奏法やタッピング、ハーモニクスなど、多様な奏法と組み合わせやすいです。
    • 柔軟な対応力: メロディラインを弾いたり、コードを弾いたり、様々な音楽的な要求に柔軟に対応できます。
  • デメリット:
    • 速弾きに不向きな場合も: ピックに比べて、高速なフレーズを正確に弾くにはより高い技術と練習が必要です。
    • 音量の確保が難しいことも: アンプを使わない生音の場合、ピック弾きに比べて音量が小さくなりがちです。
    • 指の負担: 長時間の演奏や激しいフレーズでは、指の負担が大きくなることがあります。
  • 適したジャンル: ジャズ、R&B、ファンク、ブルース、ポップス、ロック、フュージョンなど、非常に幅広いジャンルで用いられます。特に、ベースラインのメロディックさやグルーヴ感を重視するジャンルで真価を発揮します。

ピック弾き

  • 特徴: ピックと呼ばれる小さな板を使って弦を弾く奏法です。
  • サウンド:
    • アタックが強く、粒立ちの良いサウンド: ピックの硬い部分が弦に当たることで、クリアで輪郭のはっきりしたサウンドが生まれます。
    • 歯切れが良い: 指弾きに比べて、音が素早く立ち上がり、歯切れの良いリズミカルなサウンドが得られます。
    • 硬質でエッジの効いたサウンド: ロックやパンクなどで求められる、力強く、前に出るサウンドを作りやすいです。
  • メリット:
    • 速弾きや高速なフレーズに対応しやすい: ピックの物理的な特性上、高速なオルタネイトピッキングなど、素早いフレーズを安定して弾きやすいです。
    • 音量が出しやすい: 指弾きに比べて、少ない力でも安定して大きな音量を出せます。バンドアンサンブルの中でベースの存在感を際立たせたい場合に有効です。
    • 一定の音質を保ちやすい: ピックの形状や硬さが一定のため、安定した音質で演奏しやすいです。
    • 指の負担が少ない: 指弾きに比べて、指への負担が軽減されます。
  • デメリット:
    • 表現の幅が狭いと感じることも: 指弾きに比べて、音色のニュアンスやアタックの強弱のつけ方が限定的になる場合があります。
    • グルーヴが出しにくいと感じることも: 指のしなやかさや揺らぎが出しにくいため、機械的になりがちと考える人もいます。
    • 弦へのダメージ: ピックの材質によっては、弦への負担が大きくなることもあります。
  • 適したジャンル: ロック、パンク、ヘヴィメタル、オルタナティブロック、シューゲイザーなど、アグレッシブで力強いサウンドが求められるジャンルで多く用いられます。また、安定したリズムキープが重要な楽曲や、速いパッセージが多い楽曲にも適しています。

2. ベースのピック弾きフォーム

ピック弾きをマスターする上で、最も重要なのが正しいフォームです。

間違ったフォームで弾き続けると、変な癖がついてしまったり、

体を痛めてしまったりする原因にもなります。

ここでは、安定したサウンドと演奏性を手に入れるための、基本的なピック弾きフォームについて解説します。

安定したピッキングのために

ピック弾きは、手首や腕の動きが非常に重要になります。リラックスした状態で、効率的な動きを身につけましょう。

  1. ピックの持ち方:

    • 親指と人差し指でしっかりと挟む: ピックは親指と人差し指の腹でしっかりと挟みます。人差し指の側面ではなく、指の腹で密着させるイメージです。力を入れすぎず、安定してブレない程度に持ちましょう。
    • ピックの先端を少し出す: ピックの先端は、ほんの少しだけ出します。あまり出しすぎると弦に引っかかりやすくなり、少なすぎると弦をしっかり捉えられません。目安としては、親指の先から数ミリ程度出すのが良いでしょう。
    • ピックの角度: 弦に対して直角に当てるのではなく、少し斜め(約30〜45度くらい)に傾けて当てるのが一般的です。こうすることで、弦への抵抗が減り、スムーズなピッキングが可能になります。これを斜め刺しピックの角度付けと呼びます。
  2. 右手の構え:

    • 手首を柔らかく: 手首はガチガチに固めずに、柔らかく保ちましょう。手首のスナップを効かせることで、効率的にピッキングできます。
    • 肘を支点にしない: 肘を支点にして腕全体を動かすと、無駄な動きが多くなり、疲労の原因になります。基本的には手首を支点にして、小さく素早い動きを心がけましょう。
    • 腕の置き方: ベース本体に腕を置く際、腕全体をベタッと置くのではなく、前腕の一部が軽く触れる程度にしましょう。これにより、手首の自由な動きを妨げません。
    • ピックの深さ: 弦にピックを当てる深さも重要です。深すぎると引っかかりやすく、浅すぎると音がスカスカになってしまいます。弦の振動をしっかりと捉えつつ、スムーズに抜き差しできる深さを見つけましょう。
  3. オルタネイトピッキングの基本:

    • ダウンピッキングとアップピッキングの繰り返し: オルタネイトピッキングは、弦をダウン(上から下へ)とアップ(下から上へ)交互に弾く奏法です。これにより、効率的に高速なフレーズを弾くことができます。
    • リズムとタイミング: ダウンとアップのリズムとタイミングを均一に保つことが重要です。メトロノームを使って、ゆっくりとしたテンポから正確なピッキングを心がけましょう。
    • 音量の均一化: ダウンとアップで音量やアタックが変わらないように意識しましょう。最初は難しいですが、練習を重ねることで均一なサウンドが得られるようになります。

フォームの確認ポイント

  • 鏡で確認: 自分のフォームを客観的に見るために、鏡の前で練習するのもおすすめです。
  • 動画撮影: スマートフォンなどで自分の演奏を撮影し、後から確認するのも非常に有効です。
  • リラックス: 何よりも大切なのは、体に余計な力が入っていないかを確認することです。肩や腕、手首に力が入っていると、スムーズな演奏はできません。深呼吸をして、リラックスした状態で演奏しましょう。

3. ベースのピック弾きにおけるミュート

ピック弾きでクリアなサウンドを得るために、ミュートは非常に重要なテクニックです。

不要な弦の鳴りを抑えることで、狙った音だけを際立たせ、

タイトでプロフェッショナルなサウンドを作り出すことができます。

ミュートの重要性

ベースは低音域を担当するため、他の弦が共鳴してしまったり、

不要な開放弦が鳴ってしまったりすると、音が濁り、バンド全体のサウンドを悪くしてしまうことがあります。

特にピック弾きはアタックが強いため、ミュートが不十分だとそれが顕著に現れてしまいます。

主なミュートの種類と方法

ピック弾きにおけるミュートは、主に以下の方法を組み合わせることで行います。

  1. 右手(ピッキングハンド)によるミュート:

    • パームミュート(ブリッジミュート): ピッキングする手(右手)の側面(小指球のあたり)を、弦のブリッジ寄りに軽く触れさせることで、弦の振動を抑えるミュート方法です。
      • 効果: 音の伸びを抑え、アタック感を強調し、歯切れの良い「ズン、ズン」といったサウンドが得られます。ロックやメタルなどで多用される、非常に効果的なミュートです。
      • 方法: ピックで弾く弦の少し手前、ブリッジ寄りの位置に手の側面を軽く置きます。力を入れすぎると音が詰まりすぎてしまうので、適度な力加減が重要です。
    • 空いている指によるミュート: ピッキングしていない指を使って、不要な弦に軽く触れることでミュートします。例えば、A線を弾くときにD線やG線に人差し指の側面を軽く触れさせる、といった方法です。
  2. 左手(フレッティングハンド)によるミュート:

    • 指の腹でのミュート: 押弦していない指の腹や側面を使って、不要な弦に軽く触れてミュートします。
      • 例1: 5フレットのA音(E線)を弾く際、E線の音を押さえている人差し指の腹で、少しだけA線にも触れることで、A線の開放弦の鳴りを防ぎます。
      • 例2: 開放弦を弾く際、フレットを押さえていない他の指を、不要な弦に軽く触れてミュートします。
    • 押弦している指の角度: 押弦している指の角度を調整することで、意図的に隣の弦に触れてミュートすることも可能です。

ミュートの練習のポイント

  • ゆっくりと確認しながら: 最初は、一音一音、ミュートがしっかりできているか確認しながらゆっくりと練習しましょう。
  • 不要な音が鳴っていないかチェック: ピッキングする弦以外から、不要な共鳴音やノイズが聞こえないか、耳を澄ませてチェックしましょう。
  • 録音して客観的に聞く: 自分の演奏を録音し、後から聞いてみることで、ミュートが不十分な箇所や改善点が見つかります。
  • 全身でミュート意識: 右手と左手だけでなく、体全体で「余計な音を出さない」という意識を持つことが大切です。

ミュートは地味な練習に思えるかもしれませんが、

プロのベーシストのサウンドを聴くと、その重要性がよくわかります。

ぜひ、日々の練習にミュートを取り入れ、タイトでクリアなベースサウンドを目指しましょう!

4. ベースのピック弾きで引っかかる原因と対策

「ピック弾きすると、なんだか弦に引っかかってスムーズに弾けない…」

これはピック弾き初心者の方がよく直面する悩みの一つです。

スムーズなピッキングは、安定したリズムとクリアなサウンドに直結します。

ここでは、ピックが弦に引っかかる主な原因とその対策について詳しく解説します。

ピックが引っかかる主な原因

  1. ピックの持ち方、角度が悪い:
    • ピックの出しすぎ: ピックの先端を出しすぎていると、弦に深く刺さりすぎてしまい、引っかかりやすくなります。
    • 弦に対する角度: ピックを弦に対して直角に当てすぎていると、抵抗が大きくなり引っかかりやすくなります。
  2. ピッキングの深さ:
    • ピックが弦に深く入りすぎていると、弦の振動を妨げ、引っかかりの原因になります。
  3. 右手の力み:
    • ピックを強く握りすぎたり、右腕全体に力が入っていると、スムーズな動きができず、引っかかりやすくなります。
  4. オルタネイトピッキングの不均一さ:
    • ダウンピッキングとアップピッキングのバランスが悪く、どちらか一方に力が入っていたり、リズムが不安定だと引っかかりの原因になります。
  5. 弦の太さや種類:
    • 特に太い弦の場合、ピックが引っかかりやすく感じる人もいます。また、フラットワウンド弦など、表面が滑らかな弦だとピックが滑りやすくなることがあります。

引っかかりを解消するための対策

  1. ピックの持ち方を見直す:
    • ピックの先端はほんの少し出す: 親指の先から数ミリ程度、ピックの先端が出るくらいが目安です。弾きながら最適な深さを見つけましょう。
    • ピックを斜めに当てる: 弦に対して直角ではなく、約30〜45度程度斜めに当てるようにしましょう(斜め刺し)。これにより、弦への抵抗が減り、スムーズなピッキングが可能になります。
  2. ピッキングの深さを調整する:
    • 弦の表面をなぞるように、浅くピッキングすることを意識しましょう。深く潜り込ませすぎず、弦の振動を効率的に捉える深さを見つけるのがポイントです。最初は弦の真上を滑らせるように弾く練習も効果的です。
  3. 右手の脱力:
    • ピックを優しく握る: 力を入れすぎず、ピックが落ちない程度に優しく握りましょう。
    • 手首の柔軟性を意識: 手首をガチガチに固めずに、柔らかく保ち、手首のスナップを効かせるように意識します。腕全体で弾くのではなく、手首の動きがメインになります。
    • 肩や肘の力みを抜く: 演奏中、肩や肘が上がっていないか、力が入っていないかを確認しましょう。
  4. オルタネイトピッキングの練習:
    • メトロノームを使ってゆっくりと: まずはメトロノームを使って、非常にゆっくりとしたテンポで、ダウンとアップのピッキングが均一になるように練習します。
    • 音量と音質の均一化: ダウンとアップで音量やアタックがブレないように意識します。
    • 「空ピッキング」の活用: 弦に当てずにピックを振る「空ピッキング」の練習も有効です。これにより、手首の動きやピックの軌道を安定させることができます。
  5. ピックの形状や素材を変えてみる:
    • ティアドロップ型やトライアングル型: 一般的に、先端が鋭利なティアドロップ型よりも、丸みのあるトライアングル型の方が引っかかりにくいと感じる人もいます。
    • 厚さ: 薄いピックはしなりやすく、厚いピックは硬いため、弾き心地が変わります。様々な厚さを試して、自分に合ったものを見つけるのがおすすめです。
    • 素材: セルロイド、デルリン、ウルテムなど、ピックの素材によっても感触やサウンドが変わります。色々な素材を試してみましょう。(「6. ベース ピックおすすめ」で詳しく解説します)
  6. 運指との連動:
    • 左手の運指がスムーズでないと、右手のピッキングも引っかかりやすくなります。左右の手の動きを連動させる練習も重要です。

5. ベースのピック弾き上達のコツ

ピック弾きは、指弾きとは異なる魅力を持つ奏法です。

しかし、

「ピック弾きは難しい」

「なかなか上達しない」

と感じている方もいるかもしれません。

ここでは、ピック弾きを上達させるための効果的なコツをご紹介します。

安定したリズムとグルーヴのために

  1. メトロノームは友達!:
    • すべての練習の基本です。メトロノームに合わせてゆっくりと正確に弾くことから始めましょう。最初は遅いテンポで、ダウンとアップのピッキングが均一になるように意識します。
    • だんだんとテンポを上げていき、様々なテンポで安定して弾けるように練習しましょう。
  2. オルタネイトピッキングの徹底:
    • ダウンとアップのピッキングを交互に行うオルタネイトピッキングは、ピック弾きの基本中の基本です。これにより、効率的に高速なフレーズを弾くことができます。
    • ダウンとアップで音量やアタックがブレないように、常に意識して練習しましょう。
  3. リズムパターン練習:
    • シンプルな8分音符や16分音符の単音ピッキングから始め、徐々に複雑なリズムパターンに挑戦しましょう。
    • 様々なリズムパターンを正確に弾けるようになることで、楽曲への対応力が格段に上がります。
  4. グルーヴを意識する:
    • ただ音を出すだけでなく、「ノリ」や「うねり」といったグルーヴを意識して演奏しましょう。ドラムや他の楽器の音をよく聴き、一体感のある演奏を目指します。
    • 好きなバンドの曲をコピーする際、ベースラインのリズムやノリを徹底的に分析してみましょう。

サウンドメイクと表現力アップのために

  1. ピックの角度と深さの調整:
    • 「4. ピックが引っかかる原因と対策」でも触れましたが、ピックの弦に対する角度(斜め刺し)や、弦に当てる深さによってサウンドは大きく変わります。
    • 様々な角度や深さを試して、自分が求めるサウンドや、曲に合ったサウンドを見つける練習をしましょう。アタック感やサステインの長さが変わります。
  2. ピッキングの強弱(ダイナミクス):
    • 単調な音にならないよう、ピッキングの強弱を意識しましょう。同じ音でも、強く弾くのと弱く弾くのとでは、表現が全く変わってきます。
    • 曲の盛り上がりや、フレーズのニュアンスに合わせて、ピッキングの強さをコントロールする練習をしましょう。
  3. ミュートの徹底:
    • 「3. ベースのピック弾きにおけるミュート」で解説したように、不要な弦の鳴りを抑えるミュートは、クリアでタイトなサウンドには不可欠です。
    • ピッキングする弦以外は、常にミュートされている状態を意識して練習しましょう。
  4. 休符を意識する:
    • 音を出している部分だけでなく、音を出していない「休符」も音楽の一部です。休符をしっかりと取ることで、グルーヴが引き締まり、メリハリのある演奏になります。

練習方法のヒント

  1. ゆっくりから始める:
    • どんなフレーズも、まずはゆっくりとしたテンポで、一音一音丁寧に弾くことから始めましょう。速く弾くのは、正確に弾けるようになってからです。
  2. フレーズを細かく区切って練習:
    • 難しいフレーズは、数小節ずつ、あるいは数音ずつに区切って練習し、マスターしたらつなげていきます。
  3. 録音して客観的に聞く:
    • 自分の演奏を録音して聞くことで、客観的に自分の弱点や改善点が見つかります。リズムのずれやミュートの甘さなど、自分では気づきにくい点も発見できます。
  4. 好きな曲をコピーする:
    • モチベーションを維持するためにも、自分の好きな曲をコピーするのは非常に効果的です。特にピック弾きのベースラインがかっこいい曲を選んでみましょう。
  5. プロの演奏をよく聴く:
    • 好きなベーシストの演奏を注意深く聴き、彼らがどのようにピックを使っているか、どんな音を出しているか、研究してみましょう。

6. ベースにおすすめのピック

「どのピックを選べばいいんだろう?」と悩む方も多いのではないでしょうか。

ピックは、ベースのサウンドや弾き心地を大きく左右する重要なアイテムです。

ここでは、ベースにおすすめのピックの選び方と、具体的な種類についてご紹介します。

ピック選びのポイント

ピックには様々な形、厚さ、素材があります。

これらを理解して、自分に合ったピックを見つけることが大切です。

  1. 形(シェイプ):

    • ティアドロップ型: 一般的なギターピックの形。先端が鋭利なため、アタックが強く、細かいフレーズや速弾きに向いています。ベースでももちろん使用できますが、引っかかりやすく感じる人もいます。
    • トライアングル型(おにぎり型): 3つの角があり、どの角でも弾けるため、持ち替えが少なく安定して弾けます。角が丸みを帯びているものが多く、比較的引っかかりにくく、スムーズなピッキングがしやすいです。ベースのピック弾きで迷ったら、まずこの形から試してみるのがおすすめです。
    • ジャズ型(JAZZ IIIタイプ): 小さくて先端が尖っているのが特徴。速弾きや細かいニュアンスを出しやすいですが、その小ささゆえに持ちにくさを感じる人もいます。
    • 大きめのティアドロップ型: 通常のティアドロップ型より一回り大きいタイプ。握りやすく、安定感があります。
    • フィンガーピック/サムピック: 指に装着して使うタイプ。特殊な奏法で用いられます。
  2. 厚さ(ゲージ):

    • ピックの厚さは、サウンドや弾き心地に最も大きく影響します。
      • Thin(0.5mm前後): 薄くてしなりが大きいため、アタックが柔らかく、軽いタッチで弾けます。コードストロークなどに向いていますが、ベースでは音が弱くなりがちです。
      • Medium(0.7mm前後): 最も汎用性の高い厚さ。程よいしなりとアタック感があり、バランスが良いです。
      • Heavy(0.9mm〜1.2mm前後): 硬くてしなりが少ないため、アタックが強く、粒立ちの良いサウンドが得られます。ベースのピック弾きで最も多く使われる厚さ帯です。ダウンピッキングの力強さや、高速なフレーズでの安定感に優れています。
      • Extra Heavy(1.2mm以上): 非常に硬く、ダイレクトなアタック感とパワフルなサウンドが得られます。強靭なピッキングを求めるベーシストに適しています。
    • ベースのピック弾きには、基本的に「Heavy」から「Extra Heavy」くらいの厚いピックがおすすめです。厚いピックの方が弦に負けずにしっかりと弦を捉え、クリアで力強いサウンドが出しやすい傾向にあります。
  3. 素材:

    • ピックの素材によっても、サウンドの特性や弾き心地が変わります。
      • セルロイド: 最も一般的な素材。暖かく、バランスの取れたサウンドが特徴です。しなやかで弾きやすいです。
      • デルリン(ポリアセタール): 耐久性が高く、摩耗しにくいのが特徴。クリアでアタック感のあるサウンドが得られます。滑らかな表面で、スムーズなピッキングがしやすいです。
      • ウルテム: べっ甲に近いサウンド特性を持つと言われています。クリアでブライトなサウンドが特徴で、アタックの立ち上がりが早いです。
      • トーテックス: ダンロップが開発した素材。サラサラとした手触りでグリップ感があり、滑りにくいのが特徴です。クリアでバランスの取れたサウンドが得られます。
      • ナイロン: 柔らかく、しなやかな弾き心地が特徴。ウォームなサウンドが得られますが、耐久性はやや劣ります。
      • べっ甲: 現在は希少で高価ですが、非常に独特なサウンドと弾き心地を持っています。
      • 金属、石など: 特殊な素材のピックもありますが、弦へのダメージが大きかったり、扱いにくい場合もあるため、初心者は避けた方が無難です。

おすすめのピックブランドとモデル

  • Dunlop (Jim Dunlop):
    • Tortex Standard: 幅広い厚さがあり、サラサラした質感が特徴。ベーシストにも人気が高いです。様々な厚さを試して、自分に合ったものを見つけるのに最適です。
    • Nylon Standard: 柔らかい素材で、ウォームなサウンドが特徴。
    • Gator Grip: ザラザラとした表面加工で、高いグリップ感を提供します。汗をかいても滑りにくいです。
  • Fender:
    • Celluloid Pick: 定番のセルロイドピック。暖かくバランスの取れたサウンドが得られます。
  • ERNIE BALL:
    • Everlast Picks: 耐久性の高いデルリン素材を使用したピック。安定した弾き心地とクリアなサウンドが特徴です。
  • Pickboy:
    • 幅広い種類のピックを製造しており、変わった素材のピックも多いです。
  • Ibanez:
    • Thumb Grip Picks: 親指部分に滑り止め加工が施されており、ホールド感が良いです。

自分に合ったピックを見つけるには

最終的にどのピックが良いかは、

個人の好みや演奏スタイル、そして求めるサウンドによって大きく異なります。

  • 色々な種類を試す: まずは、様々な形、厚さ、素材のピックをいくつか購入して、実際に弾き比べてみましょう。
  • 複数のピックを使い分ける: 曲のジャンルや求めるサウンドによって、複数のピックを使い分けるのもプロのテクニックです。
  • 消耗品と考える: ピックは消耗品です。使っているうちに先端が丸くなったり、削れたりしてサウンドが変わってきます。定期的に新しいものに交換しましょう。

7. ピック弾きベーシストの世界:日本と海外の著名アーティスト

ピック弾きは、その力強いサウンドと安定したリズムキープで、多くのベーシストに愛されてきました。

ここでは、ピック弾きの魅力を存分に引き出し、

音楽シーンに大きな影響を与えてきた国内外の著名なベーシストたちをご紹介します。

彼らのサウンドを聴けば、きっとあなたのピック弾きへのモチベーションも高まるはずです!

ピック弾きベーシスト:日本

日本のロックシーンやポップスシーンには、ピック弾きを巧みに操るベーシストが数多く存在します。

  • 日向 秀和 (ひなっち) – ストレイテナー、Nothing’s Carved In Stone 他:
    • 日本のロックベーシストの代表格。ピック弾きから生まれる、地を這うような重厚なサウンドと、独特のうねるようなグルーヴが特徴です。楽曲を支えるボトムの安定感は抜群で、多くのベーシストが彼から影響を受けています。彼のプレイは、ピック弾きの力強さと繊細さを兼ね備えています。
  • 亀田 誠治 – 東京事変 他、プロデューサー:
    • 日本を代表するベーシストであり、数多くのヒット曲を手掛ける音楽プロデューサーとしても活躍しています。ピック弾きを多用し、楽曲の根幹を支える堅実かつ存在感のあるベースラインが特徴です。歌の邪魔をせず、それでいてしっかりと主張する彼のベースは、まさに職人技です。
  • あきらかにあきら – THE ORAL CIGARETTES:
    • アグレッシブなプレイスタイルと、ピック弾きから繰り出されるゴリゴリとしたサウンドが魅力。バンドの持つ疾走感や破壊力に貢献しています。
  • 高崎 晃 – LOUDNESS (ベーシストではなくギタリストですが、ピック弾きのテクニックの参考になるという意味で記載):
    • 日本のヘヴィメタル界のレジェンド。ベーシストではありませんが、彼のギターにおけるピック弾きの高速フレーズや正確なアタックは、ピック弾きのテクニックを追求する上で非常に参考になります。ピックの選び方やフォーム、ミュートなど、学ぶべき点が多いです。
  • 須藤 満 – T-SQUARE 他:
    • フュージョン界の重鎮。指弾きのイメージが強いですが、ピック弾きも非常に巧みに使いこなします。特に速いパッセージやタイトなリズムを刻む際には、ピック弾きの良さを最大限に引き出しています。
  • KENKEN – RIZE, Dragon Ash 他:
    • 圧倒的なグルーヴ感とテクニックを持つベーシスト。指弾きのイメージが強いかもしれませんが、ピック弾きも多用し、その曲に合わせた多彩なアプローチを見せます。

ピック弾きベーシスト:海外

世界の音楽シーンには、ピック弾きを芸術の域にまで高めたレジェンドたちが存在します。

  • Paul McCartney – The Beatles:
    • 言わずと知れたロックの神様、ポール・マッカートニー。彼のベースラインはメロディックで歌心があり、多くの楽曲でピック弾きが用いられています。彼の奏法は、ピック弾きでもメロディとグルーヴを両立できることを示しています。フェンダーのヘフナーベースとピックの組み合わせは、ビートルズサウンドの象徴です。
  • John Entwistle – The Who:
    • 「雷神」の異名を持つ、ザ・フーのベーシスト。ピック弾きとスラップ、そして時にはタッピングまで駆使した、アグレッシブで超絶技巧なプレイスタイルが特徴です。彼のベースラインは、ギターのような存在感があり、バンドサウンドを牽引しました。ピック弾きによる圧倒的なアタックと、マシンガンのようなフレーズは圧巻です。
  • Chris Squire – Yes:
    • プログレッシブ・ロックの巨匠、イエスのベーシスト。ピック弾きから生まれる、独特の硬質でクリスタルなサウンドが特徴です。リッケンバッカーベースとピックの組み合わせで、アンサンブルの中で際立つ存在感を放ちました。高音域を多用し、ベースでありながらリード楽器のような役割を担いました。
  • Geddy Lee – Rush:
    • カナダのプログレッシブ・ロックバンド、ラッシュのベーシスト兼ボーカリスト。ピック弾きを基本とし、複雑でアグレッシブなベースラインを弾きこなします。彼のベースは、テクニカルでありながらも、楽曲に深みと推進力を与えます。
  • Sting – The Police:
    • ポリスのベーシスト兼ボーカリスト。彼のピック弾きは、非常に洗練されていて、レゲエやニューウェーブの要素を取り入れたタイトなグルーヴが特徴です。シンプルながらも、その一音一音が持つ重みが、楽曲の説得力を高めています。
  • Mike Dirnt – Green Day:
    • パンク・ロックバンド、グリーン・デイのベーシスト。ピック弾きによる、シンプルで力強いルート弾きと、パンクならではの疾走感が特徴です。彼のベースは、バンドのアンサンブルをしっかりと支え、ドライブ感を演出しています。
  • Peter Hook – Joy Division, New Order:
    • ニューウェーブを代表するベーシスト。低音域をあまり使わず、高音域でメロディックなベースラインをピック弾きで奏でるのが特徴です。彼のベースは、バンドのサウンドに独特の浮遊感と冷たい質感を与えました。
  • Justin Chancellor – Tool:
    • プログレッシブ・メタルバンド、トゥールのベーシスト。ピック弾きを多用し、ヘヴィで複雑なベースラインを弾きこなします。彼のベースは、バンドの持つダークで実験的なサウンドに不可欠な存在です。

これらのベーシストたちのプレイを聴くことで、ピック弾きの奥深さや可能性を感じられるはずです。彼らのサウンドを参考に、ぜひあなた自身のピック弾きスタイルを確立していきましょう。

8. ミューキャンミュージックスクールオンラインベース教室の講師が徹底サポート!

皆さん、ここまでピック弾きの奥深さに触れてきましたが、いかがでしたでしょうか?

「ピック弾き、もっと上手くなりたいけど、一人じゃどうしたらいいか分からない…」

「動画を見ても、自分の癖が直らない…」

そんな悩みをお持ちではありませんか?独学での練習には限界があります。

特にベースは、音の良し悪しやリズムの安定感がバンド全体のサウンドを大きく左右する重要なパートです。

正しいフォームや練習方法を身につけることは、上達への近道であり、挫折しないための秘訣でもあります。

そこで、ミューキャンミュージックスクールのオンラインベース教室がお役に立ちます!

講師プロフィール

HALNA

奈良県出身。
父の影響でベースを始める。
大阪の音楽専門学校に進み本格的にベースを学ぶ。
在学中にロックバンドHaKUを結成し、卒業後EMIよりメジャーデビュー。
現在は多数アーティスト(ビッケブランカ・Unlock the girls(岸谷香)・MindaRyn・熊木杏里など)のサポートベーシストとして活躍中。

ミューキャンミュージックスクールが選ばれる理由

  1. 経験豊富なプロ講師陣: HALNA講師をはじめ、現役で活躍するプロのベーシストが多数在籍しています。あなたのレベルや目標に合わせて、最適な講師が丁寧に指導します。
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  3. オーダーメイドカリキュラム: 一人ひとりのペースや目標に合わせた、あなただけのオリジナルカリキュラムを作成します。初心者の方から上級者の方まで、安心して学べます。
  4. 基礎から応用まで: ピック弾きの基本フォームから、速弾き、ミュート、グルーヴの出し方、さらにはアドリブや作曲のヒントまで、幅広くサポートします。
  5. 充実したサポート体制: レッスン以外にも、疑問点があればいつでも質問できるサポート体制が整っています。練習方法の相談や機材選びのアドバイスも行っています。

9. さあ、あなたもピック弾きマスターへの第一歩を踏み出そう!

いかがでしたでしょうか?

ピック弾きは、奥深く、そして何よりも「楽しい」奏法です。

力強いアタック感、切れの良いサウンド、そして高速なフレーズを可能にするピック弾きは、

あなたのベースプレイの幅を大きく広げてくれるでしょう。

ここまで読んでくださったあなたは、きっとピック弾きに対する探求心と、

上達への強い意欲をお持ちの方だと思います。

しかし、独学ではなかなか上達の実感が湧かず、

モチベーションが維持できないことも少なくありません。

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正しいフォーム、効率的な練習方法、そしてあなたに合ったピック選びまで、

経験豊富なプロの講師がマンツーマンで丁寧に指導いたします。

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当スクールでは、

初めての方でも安心してベースレッスンを受けられるよう、無料体験レッスンをご用意しています。

  • オンラインで気軽に: 自宅から、あなたのペースで受講できます。
  • プロのレッスンを体験: 実際のレッスンを体験し、講師との相性やレッスンの進め方を確認できます。
  • 疑問を直接質問: 楽器のこと、練習のこと、何でも気軽に質問してください。
  • あなたのレベルに合わせたアドバイス: 現在のあなたのレベルや目標をヒアリングし、今後の上達への具体的なアドバイスをさせていただきます。

「ピック弾きが引っかかる…」「もっと速く弾きたい」「プロのようなサウンドを出したい」

どんなお悩みでも構いません。

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私たちは、

あなたがベースをもっと好きになり、

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